以前、「ハートに切り取ったウスバアオノリ」
の制作過程を書きました。
今回はその描き方で、
ウニを描いてみます。
先に濃い色で塗りつぶし、
絵の具をとっていくやり方が、
ウニを描くのに向いてるかなと思ったので。
水彩絵の具は、
画用紙の白をいかして描くのが基本で、
薄く塗り重ねたり、にじませたり、
あまり厚塗りはしません。
でもそれだと、
黒っぽい濃い色をしっかりだすのは難しい。
(アクリル絵の具とか使えばいいのですが、そこは突っ込まずに。)
だからウニは今まで描かなかったのですが、
この方法ならいけるんじゃないかと描いてみました。
まず下地を塗りました。
この辺の色選びは適当です。
なんとなく下から赤っぽい色が見えたらいいかな〜ぐらい。
ちょっと太陽みたいですね。
その上から黒、
ではなくて青(ウルトラマリン)と茶系の色を混ぜた色をのせました。
モチーフが「キタムラサキウニ」なので、
下地が赤なら上にうっすら青系の色をのせたら紫っぽくなるんでは、
と思い青系の濃い色を作って塗ってみたのです。
絵の具の厚さでデコボコするぐらい塗ってやりました。
この時点でだいぶウニっぽいですね。
肝心のトゲトゲはさらっと、
あまり考えずに感覚的に筆を動かしました。
その方が躍動感というか、
動きが感じられるかな〜と思い、
最後までこのままの部分も残っています。
ここから水を含ませた筆で、
絵の具をとっていきます。
下地の赤が見えます。
ウニのごろっとした、
丸い形を意識しながらどんどん絵の具をとっていきます。
この辺で、
「あれ!なんかウニの殻を剥いてる気分だぞ。」
となってきて、
しかも下地の黄色がウニの身に見えてきました。
このままホテルとか旅館で出る、
「殻付きウニの美味しいやつを描く方向にチェンジしちゃおうか。」
とか考えながら、
いかんいかん、
また我に帰って描き進めます。
ここで少し、
下地の色が鮮やか過ぎるなと感じ、
うすーく濃い青を塗りました。
ウニの丸い形がしっくり見えてきました。
絵の具をとりつつも、
ウニのトゲトゲを一本一本、
細い筆で描いていきます。
さらに描き進めていきます。
ウニのトゲを描きつつ、
ウニの殻の質感を意識して、
白を混ぜた明るい色を使い、
丁寧に描いていきます。
殻の質感を意識しつつ、
トゲの周りの明るい部分にどんどん絵の具を載せていきます。
今度はトゲのリアリティをだすために、
一本一本トゲの陰影も意識して描いていきます。
さらに、
トゲをシャープに見せるため、
トゲの周りを白に近い明るい色を使って丁寧に描きます。
完成です。
アップにするとこんな感じ。
【描き終えた感想】
描く前は「トゲトゲ描くの面倒くさそうだな。」
と思っていたんですが、
最後の方はそのトゲを描くのが楽しくなってました。
あと基本的に、貝殻のを描くのは好きなんだな〜
と自分の中で再確認。
質感が好きなのかな?
まあこんな感じです。
今日はこの辺で。
【関連記事】
・「小さな絵の展覧会」2018 しあわせ美じゅつ店、今年も参加しています
・水彩画で海藻を描く。塗りつぶしたりとってみたり試行錯誤、その方法と過程
コメントをお書きください