更新2019年4月30日
ボイル→塩蔵→芯抜き
と、塩蔵わかめの作業過程を書いてきましたが、
今回は脱水から箱詰めまでを。
そしてようやく出荷になります。
こうしてあらてめて書いてみると、
かなり手間がかかっていますね。
ある程度大きな加工会社さんだと、
それぞれ作業を分担して流れていくのでしょう。
でも、うちのように個人でやってる漁師は、
全工程を家族でやっていく感じになります。
なので、この時期はワカメにかかりっきりです。
他の事に手が回りません。
私なんかは、
無性に絵が描きたくなって悶々としてしまったり。
まあ我慢です。
ワカメ、メカブを刈りきるまでの辛抱。
だいたい今(2月中旬)ぐらいから
5月のゴールデンウィーク明けあたりまで。
3ヶ月ほどですね。
気合いを入れてワカメまみれになります。
わかめを脱水します
さてさて、
芯抜きで葉と芯(茎)に分けたワカメ。
それぞれを脱水機にかけて余分な水分を抜いていきます。
脱水機と聞くと洗濯機を想像しちゃいそうですが、
プレスして押し込んで水分を抜きます。
上の写真はその脱水機の枠にわかめを入れた様子。
少し引いた写真。
なにやら上の方に分厚い鉄板のようなものがついてます。
これでグイグイと押し込んでいくんです。
専用の木で出来た蓋をのせます。
ちょっと隙間ができたので、
さらに木の板を重ねて噛ませます。
そして、スイッチオン!!
鉄板がじわじわと降りてきて、
木の蓋ごとワカメを押し込んでいきます。
そうすると、
枠の穴から水分がブシューっとにじみ出てきます。
近づくとこんな感じ。
個人的な感想になっちゃうんですが、
私この水分が出でくる様子を見るのが結構好きだったりします。
じわじわとプレスしていって
ブシューっと出てくる瞬間がなんか気持ちいいんです。
塩蔵ワカメの作業過程で唯一好きな工程かもしれません。
押し切って水分が出きった状態。
でも、この一回で終わりじゃありません。
この後も2、30分ごとに押し込んで、
さらに少しづつ水分を出していきます。
そうして4、5時間ぐらいかけて、
やっと脱水終了です。
まあでもこの作業は、
タイマーをセットしてしまえば自動で機械がやってくれるので、
最初にスイッチを入れれば後は待つだけです。
塩蔵わかめの箱詰め
脱水終了後、出荷用の箱に詰めてようやく完了です。
脱水後は脱水前に重ねた高さの3分の1ぐらいでしょうかね。
圧縮されてペタッとなってます。
このようにペッタンコ。
ちょっと近づいてみても、なんだかわかりませんね。
さて、脱水してペタッとなったワカメ。
箱詰めするときはほぐさないといけないのです。
これがまた結構大変で。
手でほぐしたり、ほろってみたり、
地味なんですけど身体にこたえます。
そんなこんなで、
ようやく出荷です!
長い道のりでした。
さいごに
個人的に好きな作業、
脱水の水分がブシューっと出る瞬間を別角度から。
コメントをお書きください
野田 豊 (日曜日, 17 2月 2019 16:19)
もの凄く分かりやすい!それにしても手間が掛かりま~~~す。お疲れ!!
阿部仁文 (日曜日, 17 2月 2019 19:22)
ありがとうございます。
手間かかってますよね。自分でブログに書いてみて再確認しました(^◇^;)
森のくま (月曜日, 27 5月 2024 07:12)
季節になると千葉の海岸で打ち上げられた ワカメを集めては塩蔵しておりましたが、どうしても漁師さんの作るものとは柔らかさが違います。
あなたのブログを読んで 重しをするという事をきづきました。
ありがとうございました!
阿部仁文 (月曜日, 27 5月 2024 19:41)
自分でワカメを集めて塩蔵してるとは!すごいですね。
少しでも私の記事が参考になったなら良かった。
こちらこそありがとうございました。